乳がんから命を守る運動を推進する「ピンクリボンかがわ県協議会」は10月2日夜、高松市の丸亀町壱番街ドームを、シンボルカラーのピンクにライトアップ。
10月の「乳がん月間」を通して街をピンクに染め、通行客らに早期発見・早期治療を訴えました。
丸亀町をピンクに染め、乳がん検診の重要性訴える
このライトアップは2009年から実施。今年は、運動をより多くの人に知ってもらおうと、併せて啓発用バナーフラッグを丸亀町商店街の40カ所に設置しました。
点灯式では県医師会会長で同協議会の久米川啓代表が「乳がんは働き盛りのがんであり、社会への影響も大きい。つまり、防ぐメリットも大きいことを理解し、周囲の方にもぜひ検診受診をすすめてほしい」などとあいさつ。久米川代表とともに高松丸亀町商店街振興組合の古川康造理事長、香川県健康福祉部の小川秀樹次長らがスイッチを押すと、ドーム内が鮮やかなピンクに染まりました。点灯に先立ち、高松中央ライオンズクラブのメンバーが啓発グッズを配り、クラシックのミニコンサートが行われるなど会場を盛り上げ、街ゆく人が足を停めていました。
早期発見なら治る時代に 検診受け健康を守ろう
乳がんの患者数は県内でも年々増加傾向にありますが、医療の進歩により、早期に発見すれば9割以上の確率で治る時代になりました。
現在わが国では、乳がん検診は40歳以上の女性を対象に、2年に1回の受診が推奨されています。検診は乳房エックス線検査(マンモグラフィ)が一般的で、視触診や超音波を併用する場合もあります。住んでいる市町から廉価で受診できる受診券が送付されたら、また職場等で機会があればぜひ定期的に検診を受けましょう。
あなたは知っている?「乳がん」の常識
ライトアップの点灯式に先立ち、会場では「知っていますか? 乳がんのこと」と題したミニクイズを実施。
香川大学医学部 乳腺内分泌外科の紺谷桂一准教授と、高松赤十字病院 第二胸部・乳腺外科の法村尚子副部長がクイズを出題しました。
Q1.がんは日本人の2人に1人がかかる病気。では、乳がんは日本人女性の何人に1人かかる?
A1.11人に1人
がんは2人に1人がかかり、3人に1人が亡くなるといわれています。なかでも、乳がんは日本人女性がもっとも多くかかるがんで、11人に1人が乳がんになります。誰にとっても、決して他人事ではありません。
Q2.乳がんにかかりやすい年代は?
A2.40~60歳代
女性の乳がんは、働き盛りである40~60歳代の女性に多い病気です。この年代の女性が病気になると、家族に与えるダメージなど、社会的損失が大きいのです。しかも乳がんにかかる女性は増え続けており、2001年からの15年間で約1.8倍に。香川でも毎年600人以上の女性が乳がんと診断されています。
Q3.乳がんは、自分で触って見つけることができる唯一のがんです。触って見つけることができるがんの大きさは?
A3.0.5~1cm
自分の乳房をめったに触らない場合、がんが大きくなってしまってから気づくことも多いもの。毎月自己触診をしていれば0.5~1cm程度の小さながんを見つけることができます。マンモグラフィーを受診して発見できるサイズはさらに小さい0.3㎜。しこりのないがんも見つけることができます。
2年に1度は必ずマンモグラフィーを受けましょう。
主催/ピンクリボンかがわ県協議会
共催/香川県予防医学協会
協力/高松丸亀町商店街振興組合、高松三越、高松中央ライオンズクラブ、日本エステティック協会、ディノス・セシール